お茶の旅
2024.11.22

機械で茶葉の品質検査を代替できるのか?

機械で茶葉の品質検査を代替できるのか?

皆さん、こんにちは。

私はお茶愛好家のAndyです。


技術の進歩に伴い、今日は機械と茶葉品質の関係について共有します。


▶ 機械で茶葉の品質検査を代替できるのか?

現時点の技術では、代替は不可能です。


▶ 茶葉の品質とは何か?

茶葉の品質は食品安全基準の数値(含水量、農薬残留、異物、細菌数)だけでなく、

感覚評価も含みます。

感覚評価が主な評価基準であり、

高品質とは 「美味しいお茶」 を意味します。


▶ 伝統的な茶葉の品質検査方法

伝統的な方法では、

適切な空間で標準化された器具を使用して茶葉を評価します。


茶葉官能評価の器具

ISO3103に基づき:

• 茶葉 3g

• 抽出時間 6分

• お湯 150ml


評価室

台湾の茶葉改良場の指針によると:

• 北向きの自然光を使用し、均一で直射しない光を確保する。朝日や夕日を避ける。

• 白を基調とした空間、黒を基調とした評価台で、他の色が判断を妨げないようにする。

• 室温 22~24°C、湿度 45~55%。

• 異臭がなく、トイレから離れた環境が望ましい。


光が不足する場合は、

蛍光灯やLEDライトで補助できますが、

演色性の高いライト(CRI > 95)を選択してください。

光の劣化により 「同色異譜」(同じ茶葉でも光源の違いで色が異なって見える現象)が発生し、品質判断を誤る可能性があります。


▶ 茶葉の品質検査に使用できる機械

非官能評価

• 含水量:水分測定器

• 農薬残留:液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析計 (LC-MS/MS)、ガスクロマトグラフィー-タンデム質量分析計 (GC-MS/MS)

• 異物:カラーソーター、金属検出機

• 細菌数:総細菌数迅速検査プレート

官能評価

• 近赤外分光計 (NIRS)

• 液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析計 (LC-MS/MS)

• ガスクロマトグラフィー-タンデム質量分析計 (GC-MS/MS)

• 電子鼻

• 電子舌


これらの機器は、光の散乱や反射(NIRS)、

化学分子の質量(LC-MS/MS、GC-MS/MS)、

電導度の変化(電子舌)、抵抗の変化(電子鼻)を原理に化学信号を感知します。

結果を得るには、必ず 「標準物質」 と比較する必要があります。



▶ 茶葉品質検査時の標準物質とは何か?

• LC-MS/MSやGC-MS/MSの場合、

純粋なカテキン、糖類、アミノ酸、カフェイン、脂肪酸などの

純粋試薬が使用されます。

メリット:精密で正確。

デメリット:時間とコストがかかる。


• NIRSの場合、標準曲線 が必要です。



▶ 烏龍茶の標準曲線を作成する難しさ

標準曲線を作成するには、多大な時間とコストがかかります。

最初の課題 は、

烏龍茶の酸化度を定義することです。

その後、少なくとも100種類のサンプルを用意し、

LC-MS/MSまたはGC-MS/MSでカテキン、糖類、アミノ酸、

カフェイン、脂肪酸を測定します。


1回の測定費用が2,000台湾ドルの場合、

5種類の化学分子 × 100サンプル = 1,000,000台湾ドル


これが1つの標準曲線を作成するための最低コストであり、

実際のコストはさらに高くなる可能性があります。

近赤外分光計の検査はスピーディーで安価ですが、

標準曲線の作成コストは含まれていません。


食品業界、特に飼料検査などでは既にこの技術が広く応用されています。



▶ 機械データは「美味しいお茶」を反映できるのか?


理論上:

• カテキン(渋み)やカフェイン(苦み)が低い。

• 糖類(甘み)やアミノ酸(旨味)が高い。


実際には:

ある美味しいお茶を検査したところ、

カテキンとカフェインが高く、糖類とアミノ酸が低いという結果が出ました。

この結果は理論に反しています。


これは、塩をかけたスイカが甘く感じる現象に似ています。

化学的にはありえなくても、感覚評価は複雑な多因子統計分析の結果なのです。



「層次感」 が美味しさの鍵なのかもしれません。


ご覧いただきありがとうございました。

この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。

また次回お会いしましょう。



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