皆さん、こんにちは。お茶愛好家のAndyです。
烏龍茶の製造は、一連の水分を取り除く工程とも言えます。
水分が減るにつれ、茶葉の内部では加水分解や重合反応が起こり、魅力的な香りと風味が生まれます。
その工程の中で、「茶臊(チャサオ)」と呼ばれる段階があります。
このときの茶葉は魔法のような香りを放ちます。今日はこの「茶臊」についてご紹介します。
茶臊とは?
茶臊とは、揉捻の途中で茶葉が柔らかく、水分を多く含んだ状態のことを指します。
見た目は繊維のように長くねじれた形で、まるで縄のようなので「茶索(チャソ)」とも呼ばれています。
「索(ソ)」は台湾語で縄という意味です。
茶臊はおいしいの?
茶臊は適度な発酵により、フルーティーで魅力的な香りを持ち、マンゴーやリュウガン(龍眼)のような甘い香りに例えられることがあります。
味は甘くて渋みがなく、ごくごくと飲んでも心地よいです。
紫砂壺(しさこ)で淹れると、まるで「液体の香水」のような芳香が楽しめます。
ただし、飲み過ぎるとお腹に負担を感じる人もおり、「お茶が生っぽい」と感じることがあります。
茶臊は買えるの?
かつて「冷凍茶」として市場で流行したことがありますが、これは実は茶臊のことです。
水分が多く、カビが生えやすい上に香りも飛びやすいため、冷凍保存が必須でした。
しかし、保存が難しく、飲むと胃が痛くなるという声もあり、次第に市場から姿を消しました。
なぜ市販のお茶には茶臊のような魔法の香りがないの?
茶の香りの成分は沸点が低いものが多く、加熱工程を経ると失われやすいのです。
例えば、文山包種茶は球形烏龍茶よりも香りが豊かです。それは加熱して揉捻する工程がないからです。
茶葉を球状に整える「団揉」は加熱が必要で、その過程で香気成分が飛んでしまいます。
文山包種茶は長時間の団揉を行いませんが、それでも乾燥の段階で多くの香りが失われます。
これが私たちが市販で手に入れるお茶から茶臊の香りを感じられない理由です。
もし「茶臊」の香りを実際に味わってみたい方は、ぜひコメントでご予約ください。
本日のシェアはここまで。製茶シーズンの成功をお祈りします。また次回お会いしましょう。
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